2011年11月12日土曜日

シンガポールが求める英語力とは

 シンガポールが公的に求める英語力とはどのようなものなのでしょうか。 




それはまず知っておかなければいけないことは、英検、国連英検、TOEICは評価されないということです。


下記がSMC (Singapore Medical Council)からの抜粋です。




1  Foreign-trained doctors from medical schools where the medium of instruction is not English will be required to pass an English proficiency test, e.g. International English Language Testing System (IELTS) test [at least a score 7 for each component, i.e. listening, reading & writing] or the Test of English as a Foreign Language (TOEFL) [at least 250 marks for computer -based test, 600 marks for paper-based test or 100 marks for internet-based test] or Occupational English Test (OET) [at least Grade B]. All test results accepted by SMC are  valid for 2 years based on the date of the test.

  日本人は学部教育を日本語で受けているので、語学試験が必須となります。IELTSとTOEFL、OETがあります。日本でとりあえず accessabilityが高いのはTOEFLでしょう。IELTSは東京と大阪に学校がありますが、特に地域に住んでいる方には不利なことが多いで しょう。

  印象としてはIELTSで7.0を取るほうが比較的(あくまで比較です!!)容易かもしれません。しかし大前提として、「IELTSの学校に通う」が必要 です。interviewに関してはIELTSで直接指導をいただかないとなかなか難しいのではないかというのが私の印象です。何故なら、面接官がそのま ま講師である場合がほとんどだからです。

  ではOETはどうでしょうか。OETは正直私にはわかりかねます。少し調べてみましたが、アクセスは他の試験に比べわるそうです。あえて受けたい人はどう ぞ、という感じでしょうか。
 ただ資料も少ないですし、私が真剣にではないですが、それなりに探した中でもそれほど情報が集まらなかったので、、、必須でないのであれば情報の少ない試験を目 標にする必要はないのかもしれません。オーストラリアでの医療従事を目指す看護系の方が良く受けている印象があります。試験は情報戦の一面もあるので、情報の少ない人は損をする可能性が高くなります。


 ということで、情報が多く、かつあらゆる場所で試験が行われているという点で、やはりTOEFLが最も妥当ではないかと考えています。シンガポールでは2ヶ月先 まで試験がすぐ埋まってしまいますが、マレーシアのジョホール・バルまで足を延ばせば(シンガポールからバスで1時間足らず。慣れたら東京―大阪よりはる かに楽)、試験が多くあります。ジョホール・バルは穴場です。会場もそれなりです。

 もちろん、いままで受けた試験会場で一番は大阪の「中津会場」です。ここに敵う試験会場にまだ出会ったことがありません。


 ではTOEFL100点ってどれぐらいなのか、というと、、これが難しいのです。普通に勉強してきた人なら少し勉強すれば70-80に上がるのですが、90以上の獲得が大きな壁だと思います。


 すごい大胆な言い方をすれば、「National Geographic Channel」 を字幕なしでほぼ9割理解できたら、良い線なのではないでしょうか。BBCやCNNはTOEFLが求める単語、理解力とはまた違うものなので、リスニング 力以外あまり比較にならないと思います。ただやらないよりはやったほうがいいので、iTunesなどでRadio BBC 4を聴くなどするのが良いと思います。

   このレベルは、一般大卒日本人を対象にしても、かなり高い英語力が求められていることがわかります。USAでMBAを取りたいなら100点は最低必須で す。アイビーリーグに行きたいならたぶん110点以上(つまりほぼ満点)でしょう。そしてそういう人は高校~大学時代から準備していますので、また話が変 わってくると思います。
 
 ということで、Singaporeが求める英語力は上記の如くです。見方を変えれば英語さえ出来ればどこでも専門職が出来る、ということです。今でも連絡を取っているStockBrokerの男性は、本土の中国人ですがオーストラリアで教育を受け、今はシンガポールで金融業をしています。


 Toa Payohの図書館に行った時、マレー系である初老の男性が脇目も振らず真剣に本を見ながら何かをノートに書き写していました。
 英単語でした。高校1年生が習うぐらいの英語。僕はその姿に強く感動しました。「趣味でやっている」とはケタ違いの雰囲気の中で、一心不乱に単語を何度も何度も書き写していました。

  土曜日の昼下がり、その隣の机で英語を覚えていたのが私です。



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