2012年10月23日火曜日

再会、解逅、旧友


大阪で貴重な出会いがいくつもありました。

4つほど。


1つはかつての上司と再会を果たすことができたこと。メールで時間を約束すれば会えるのでしょうけれど、そういう出会いではなく、ただ会えるだろうという一心で先生を探していました。

すると会場のトイレでバッタリ。懇親会もそこそこにロビーでコーヒーを飲みながら話をしていました。気がつけば2時間が過ぎていました。たくさんの素晴らしい話を聞かせていただき、あぁ、こういう上司を持つことができて本当に自分は幸せなのだと思いました。師弟関係とはこういうものなんだろうなと思ったのです。

○「先生は思うがままに行きなさい。人がなんと言おうと構わない。その道がまた他の人の道を広げることになるだろうから」

○「日本人を背負う必要はないです。気負わずに。目の前の『困っている人を助ける』という風にしたらどうでしょうか」

○「僕は思うのです。物事はあるがようになる、と」

○「先生が輝いていることで、私も力をいただいた」

○「何かを押し付けてくる人と話すときはイエス、ともノーとも言わず『そうですか』で留めておきなさい。時間の無駄です」


 本当に面白い、変な言い方ですが尽きることのない、大切な、生涯の師だと思うのです。




2つ目は、まさしく『同じ釜の飯を食った』同期と再会できたことです。元上司とも一緒に楽しいひと時でした。こんな時間がまた来ることなど夢にも思いませんでした。同僚がシンポジウムで口演しているのを聞きながら、ただただ幸せを感じていました。


3つ目は山登りを一緒にした岡山のB先生との再会です。なぜか大きな会の毎に毎回会っています。何回同じ場所で会をしようとも会わない人もいるのに、本当にうれしい限りです。その後応援のメールもいただきました。


4つ目は、総会の後に大阪大学が主催するBMI(Brain machine interface)に参加したことです。脳外科の一つの進むべき方向性を得た気がします。そこで出会えた方々のおかげで、またシンガポールで一つ大きな可能性が生まれました。



 弁証法的経験とでもいう、同じところを回りながらもらせん階段のように少しずつ向かう場所に進んでいる。そんな経験をさせていただいた今回の総会でした。シンガポールに帰ればその日から当直という激しい業務が待っていましたが、それさえも乗り越えることのできる実りの多い帰国でした。

 やるべきことをやって、あとは天にまかせましょう。天を相手にしよう。余計なことを考えても仕方がない。




人を相手とせず天を相手にせよ。
天を相手として己を盡くし、
人を咎めず、わが誠の足らざるを尋ぬべし。

-   西郷隆盛 『大西郷遺訓』



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