2011年5月12日木曜日

電話



最後と思って前回書いたのですが、追記ということで。。

さきほどボスから電話が直接ありました。

「あさって英語の試験だろ?」

「はい」

最初誰からの電話かわかりませんでした(PrePaid mobileなので)。

「registraに色々聞いたけど、お前はできてるみたいだからtrainingはいらない」

「yes...」

「お前を雇うよ。お前は働ける。あとは英語の試験さえクリアすればSMCの基準を満たすことになるから、Crucialだぞ」

I will employ you...

仕事できなきゃ、、、firedと言われた2010年11月晩秋(シンガポールは常夏だけど)。

やっとここまで来たという感じです。

この2年間Opeのほとんどできない施設にいたので、脳内手術を繰り返していました。

今までに見た手術を思い返し、landmarkを覚え、先生方から教えていただいたtipsを頭に叩き込んでいました。数年ぶりにやったmicrovascular decompressionもとくに問題なくボスが「マイクロ」に座るまでのすべてを準備できました。専門医なら当たり前にできることなので、あまり大きな声で言えることではありませんが。

開頭しながら、あぁここでオーベンがいつも5番と7,8番の開頭の違いについて議論してたよなぁと。皮切後のmuscleをどちらに持っていくか、ドテになるから内側がいいとか議論してたなぁと思いだしました。(semi-circularなので今回はほとんど関係ないのですが)。

Clinical observerというのは、いるのかいないのかわからないような存在です。いたらOpe手伝うというような立場です。シャントのおなかばかり開けています。かの高名なZurich Universityのpast-PresidentであるY先生も「最初はshunterだった」というのを聞いたことがあります。Y先生を例に出すのも恐れ多いですが、あの先生でさえシャントをずっと担当されていたのですから、、、。一例、一例、記憶に叩き込みながらやっています。

ドレープのかけかた、この先生のやり方、毛のそり方、使う糸の種類、道具の名前(まだ満足に言えません)、ナースの癖、体位の取り方。日本とシンガポールのDouble standardsでやっています。「日本ではどう?」と聞かれたら「前の病院ではこうしていた」と答える程度にしています。まずこちらのやり方を体に叩き込みたいからです。

「病院変わって最初の6か月は『前はこうしていた』とか絶対言うなよ」


あるオーベンの名言です。この言葉の本当の意味を今かみしめています。


この病院に来て初めて杉田フレームを使い、「初めてなのか??日本人なのに」と笑われました。

杉田フレームにNavigation systemが装着されているのをシンガポールで見るにつけ、なぜか感無量となります。





 
 
 

0 件のコメント: