2010年10月19日火曜日

registration

本日、10月19日。

SMCから正式に、2011年4月1日からの医師登録を承認するメールが届きました。

来年から、制限つきではありますが、医師としてシンガポールで働くことができるようになりました。

あと一つ書類を用意すれば、あとはシンガポールに行くだけです。

その書類も、もう慣れたものです。

あれだけ困難に思えた書類仕事も、今では諳んじれるぐらいになりました。とても用意できそうにない書類さえ、今では数日で用意できるようになりました。その「コツ」も掴みました。これは、一生の宝物です。

それは自転車の乗り方みたいなものでした。乗れるようになるまでは非常に困難だし、
「無理なんじゃないの」という声がいたるところから聞こえてきます。

でも、一度覚えてしまうと忘れません。何年経とうが。

昔の人がもうすでにそれについて話しています。それは「知識」ではなく、「智慧」です。いつでもどこでもとりだすことができて、一生なくすことがない。いやむしろ、子に孫に、弟子に教え子にと、どんどん広がっていく種類のものだと確信しました(ではなぜ今こんなに広がっていないのか、、その理由もわかりました)。自分の器を空っぽにして、人の話を聞く。真剣に聞く。物事を適当にしない。一心にする。


5月から本格的に準備を始めて、10月。

丸々半年が経ったということですね。

教授とお話させていただいたのが5月ですので、なんだかあっという間のような、とっても長かったような。


 ある日の、「シンガポール、行きたいなぁ」から、行こうと決めた時。

 今目の前にある向こうへのチケット。

 なんの後ろ盾もない、根なし草として行きます。

 保証などありません。





 実際、向こうのボスに言われました。

「(仕事が)できたら、OK。でも、できなかったら、、」

首を切るしぐさをしたあと、ゆっくりと首を振りながら

「クビだ」

一言、そう言われました。オーチャード通りにあるバールでの出来事です。

じっと見つめられながら、真顔で言われました。

喧騒にまみれたバールの音が、すべて聞こえなくなりました。

その覚悟がなければ、来るなということでした。

すぐに言葉を返せませんでした。

「I will」

私はそう答えたように覚えています。のどがカラカラで声も出ませんでした。

その時、ボスはOKともなんとも言いませんでした。ただ黙っていました。


翌日、顕微鏡実習中の出来事。

ボスがtraineesと談笑していたところ、僕を見つけていいました。

「 He will be in our group next year」


そして今日。

これはただの、始まりですが、始まったことに幸せを感じています。

この施設では日本人初の医師です。

がんばってみます。

  
 
 
 
 
 

0 件のコメント: